フォロンの雑誌カバー「Epoca: N.1793-15 Febbraio 1985」 |
真冬の二月に常夏の太陽が降り注ぐ南半球のリゾート地を紹介する特集記事を組んだイタリアの週刊誌エポカ(Epoca)の第1793号。1985年2月15日発行。フォロンの表紙絵は、赤く燃える太陽に向かって一歩を踏み出した帽子の男を描いたものです。この頃からでしょうか、1970年代の鳥のように自由に大空を駆け巡りたいという願望の象徴であった鳥人間のようなモチーフから、天使のように背中に羽根を付けた人物への転換が行なわれ、それまでの自由という個人主義的な価値観よりも更に高い、幸福という一人では達成することができないものに視点を据えるようになっていきます。