フォロンの展覧会図録「Folon a Vascœuil」 |
フランス北部ノルマンディー地方ユール県の小さな町(コミューン)、ヴァスクイユの歴史的遺産であるヴァスクイユ城(Château de Vascoeuil)は1970年から、町のアートセンターとして、フランスの現代作家の展覧会を年に一二度企画しています。1988年には、7月から11月までの4ヶ月間に渡り、フォロンの1970年代初頭から直近までの100点余りの作品《水彩(34点)、タピスリー(10点)、織物(1点)、シルクスクリーン(14点)と銅版画(27点)、クレヨン(3点)、陶器(一点)とポスター((23点)》からなる回顧展を開催しています。これはその展覧会に際して作られた図録です。表紙にはフォロンが1984年に目には見えない心の状態を、短い線の集合-クロスハッチングを崩したような描法は、雪空にキラキラと舞うダイアモンドダストのような儚いものもイメージさせます-によって表象化した水彩画「心の有り様(A State of Mind)」が使われています。