フォロンのポスター「Galerie du Messager」 |
1982年2月12日から3月21日にかけて、パリの郵便博物館(Musee de la Poste)併設の画廊Galerie du Messagerで開催されたフォロンの版画の展覧会を告知するポスターには、この展覧会向けに制作された、切手シートを模した意匠の銅版画(二種類のヴァージョンがあるようです)が原画として使われています。銅版画の中にもは切手のような縁のある円が幾つも描かれています。それは、「インドでは、円は事物のあるがままの象徴だといいます。」あるいは「まるい形は愛を含んでいます。」というフォロンの言葉にもあるように、彼が好んで描く形です。そうすると、フォロンが自然の造形物を表わすときに使う、青や赤、黄や緑の色が注された円は、あるがままの自然の姿や愛を象徴しているのでしょうか、今、メッセージを運ぶ切手となって、世界中の人たち、あるいは次の世代の人たちの元へと送られようとしています。
この展覧会は、同じく1982年に設立され、6月1日から21日にかけて開催された切手収集家のための国際展“Philexfrance”のために、フォロンが図案をデザインした二種類の“記念”郵便切手「La Poste et les Techniques(郵便と技法)」と「La Poste et les Hommes(郵便と人間)」の発行(2月13日)に合わせて開催されたものです。切手の図案は別々なものとしても、一対のものとしても成立するようにデザインされており、ポスターとよく似た図柄の「La Poste et les Techniques」にはメッセージの送り手、「La Poste et les Hommes」には受け手がそれぞれ描かれていて、ふたつを横に並べると、起承転結を具えた物語になります。ただ、メッセージをどう読み取りるかは、見る人の感性と想像に委ねられる、というのがフォロンの流儀。
郵便博物館の中には、切手収集家の求めに応じて、切手が発行されたときに、その切手を封筒に貼り、発行当日の日付印を押して「初日カバー」にしてくれるコーナーがあります。また、大きな催事などに合わせて発行される記念切手の場合には、Cachet(カシェ)と呼ばれる装飾の絵が印刷されたり、特別のスタンプが押された封筒が用意されることもあるようです。フォロン デザインの切手の場合、このカシェ付き封筒は作られず、収集家が各々工夫を凝らし、オリジナル・カシェ付「初日カバー」に仕立てています。ここで紹介する一対は、フランスの収集家から譲り受けたもので、ポスターの原画となったもの(茶色)と、それを反転させたもの(青色)の複製の回りを金色の波型模様の縁飾りで囲み、その隙間を切手の余白とギザギザに見せており、ポスターの原画となった銅版画と同じアイデアが使われています。
10年ぐらい前のカレンダが好きで切り抜いて部屋に貼っていました。いい加減古くなったのでデジカメに納めて処分しようと思っています。
「対話」「変身」ロッキー山脈からお便りします」「白い扉」「異邦人」「夜の道」「もうひとつの旅」「高架橋」「モーリス・ハーシュフィールドに捧ぐ」「発明」「リリー私を愛して」「道」
です。どこかの企業のカレンダだったと思います
見直してみると確かにエジプトの雰囲気ですね。
高架橋のサインカーブなど建築家らしい数理的な合理性とシンプルで印象的な色調が魅力と思っていましたがアルカイックな味もあるのでしょうか。
どうぞ貴重なサイトを継続して下さい。